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斜陽の米国経済

日本経済の勢いから”日はまた昇る”との雑誌記事を英国人が記載したそうであるが、これにあやかり、小生も”斜陽の米国経済”を記載してみようかなと考えてみました。

□ ISM製造業指数は50割れには至らなかった

小生が夏前から予想していたISM指数の50割れは10月の数字(11月1日発表)でも達成されなかった。ハリケーンという材料があったことで景気減速を予想していたが、米国経済はこれを克服し、景気の持続を続けている。小生の前提で最も予想外の事態は、原油価格がハリケーン到来をピークとして低下を続けていることにある。原油価格の上昇は、ガソリン価格やヒーティングオイル価格の上昇で税金のように消費者に負担を与える為、個人消費への悪影響を与えていたが、これが緩和傾向になることが米国経済には朗報となっている。

□ 原油価格の下落と米国金融引き締めの終焉接近

先に記載した原油価格の下落は、裏を返すと個人消費への衰えを示していると考えている。また、先日公開された11月1日のFOMCの議事録において、金融引き締めを危惧するコメントがあったことが判明したように、およそ約1年半に渡って金融引き締めを持続させており、何時かということは正確に言うことは難しいものの、何れ経済を冷やすということは間違いないだろう。議事録におけるコメントは、それが現実のものと近づいていることを裏付けるものである。

□ ハリケーンの復興需要について

米国はハリケーン被害の復興需要があり、これが経済を活性化させるとの意見がある。小生もこの意見に短期的には同意するものの、長期的には同意できないと考えている。ハリケーンの復興需要は、失ったものを取り戻す作業であり、新たな何かを生み出す訳ではない。従って、波及効果は産み難く、景気拡大への寄与は限定的と見ているためである。我々日本人においては、阪神淡路大震災の復興需要が経済にどのような影響を与えたかを思い起こせば良いだろう。波及効果はなかったのではないだろうか。

米国経済に早晩斜陽が訪れるとの見方を強めている。これが日本に波及するには今しばらくの時間がかかるため、直ぐに危惧する必要は感じない。但し、注意することに越したことはなく、特に来年においては重要なテーマと思っている。

最近全く記載をしていませんでしたが、一応生きております。本邦株式市場は想像以上に好調で、この点は相場に乗れていない感があります。市場はファンダメンタルズのみで動いている訳ではなく、最近の状況を”バブルの入口”と評することとしております。

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日経平均、年初来高値更新に想う

株について久しぶりに記載してみようと思う(記載自体が久しぶりのことでおはあるが)。11月に入り、日経平均株価指数が年初来高値を更新している。これについて想う所を記載する訳であるが、結論から”利食い千人力”。

□ 11月の相場上昇について

このきっかけは、31日発表の日銀展望レポートと1日発表の米国10月ISM製造業指数である。

日銀展望レポートにおいて、日銀政策委員の消費者物価指数(生鮮食品を除くベース)の予想は、2005年度が+0.1%、2006年度が+0.5%とそれぞれ4月時点の数字から+0.2%上方修正させた。やや意外感があったのは2005年度の数字であり、これに基づくと2005年1-3月期は前年同月比+0.4%以上になると見込まれ、民間予想(+0.2〜+0.3%)よりも上昇幅が大きい。それだけ日銀が量的緩和解除への前傾姿勢を強めていることを示していた。

量的緩和解除の方向性が示されているため、金融セクター特にメガバンクの株価が上昇している。金利上昇は銀行の資金調達コスト増加や保有債券の含み損を抱える面があるため、納得感を持っていない方もいるかもしれないため、もう少し詳しく解説しよう。前述のデメリットがあるものの、量的緩和解除後の政策がゼロ金利政策である可能性が高い為、資金調達コストの増加が限定的であることや、メガバンクが今年度に債券を大幅に売りこしており、保有債券の値下がりに備えてきたことから、悪影響が限定的と考えられる。一方、量的緩和解除が貸し出しの利鞘回復につながるとの考えがある。量的緩和政策の効果として、クレジット・スプレッドを縮小させる効果が挙げられ、このことが不良債権の増加を低減してきたとされている。景況感が回復し、不良債権の発生が抑えられる現状になった今に量的緩和解除を行えば、クレジット・スプレッドの拡大が計れ、利鞘が拡大するということとなる。この点を背景にメガバンクの株価は堅調な展開となっている。

米国10月ISM製造業指数は59.1と予想を上回った。9月に続く堅調な数字で、8月末のハリケーンの影響が軽微であり、その後米国経済が堅調であることを示した。小生はハリケーンの影響で米国経済が失速する懸念を持っていたが、当該数字は景気後退を示す50を割り込む所か、金融引き締めが行われる位置である55を越える状況となっている。ハリケーンの復興需要が数字を押し上げて行くことも予想され、日本においても景気拡大が持続するとの見込みが出てきている。

□ 結論

冒頭に記載したように以上を踏まえても、新値は売と進めている。10月に売られるとの予想はある面当たっていたが、1万3千円近辺では充分に押したとは思っておらず、正直言えばこの新値は出来過ぎの感が否めないこともあるが、前述を覆す論を心中にあるためである。何れ話す機会に恵まれることもあるだろう。

久しぶりの記載で如何でしたでしょうか。2週間以上記載していなかった間もまめにチェックされた方には申し訳ありませんでした。気まぐれで更新いたしますがご容赦頂ければと思います。

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